2024年10月21
月経前症候群(PMS)とは、月経前、3~10日の間に起こる心身の様々な不快症状で、月経開始とともに軽快・消失します。身体的症状としては腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなどがあります。精神的症状としては情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害、倦怠感、自律神経症状などがあります。
月経前不快気分障害(PMDD)とは、月経前にイライラや抑うつ気分などの精神症状を強く認めるなど、PMSの諸症状のうち、精神症状が主体でより症状が重い場合PMDDと診断されます。月経がある女性の2〜6%が該当するとされています。
通常、婦人科で相談される方が多い病気なのですが、抑うつ気分、不安やいらいらなどの症状が強い場合は、並行して精神科・心療内科的治療が必要な場合があります。精神科での治療には漢方薬、抗不安薬や抗うつ薬を使用することがあります。
先ずは生活習慣の改善として、規則正しい生活、十分な睡眠、適度な運動、カフェインやアルコールの過度の摂取を控える、禁煙、ストレスの解消などをしっかり整えることが重要となります。
①漢方薬は、症状や体質に合わせて、当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸、抑肝散などを使用します。
②抗うつ薬は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を使用します。主なSSRIには、セルトラリン、エスシタロプラム、パロキセチンなどがあります。うつ病治療よりも少ない量で効果を認めることが多いとされています。
当院では、精神科の専門医が診療を行っております。
お困りのことがありましたら、横浜市中区の精神科・心療内科である、横濱元町メンタルクリニックにご相談下さい。